夢藤哲彦の 日々の活動 から、驚いたこと、発見したことを 書いて いきます。
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 伴奏が大きすぎる(3) 2019年3月24日(日)
いつ磨くの? 音の調整能力


ありとあらゆる方法で 音量の弱い伴奏…演奏会を終えると
「白い猫だろうが 黒い猫だろうが ネズミを捕る猫が よい猫だ」
という気になります。

というのも、伴奏とピアノソロは 正反対。
ピアノソロには、「強く大きく騒がしく」の理念が 根強くあるから。
もちろん、鍵盤の底まで 押さえるのは 伴奏でも 基本なんだけど
「内容は問わないから、ひたすら強く」は 偏っていると 思います。

ほとんどの音大生は「難しい曲を」「強く」弾いて卒業。
でも、職業でやっていくのなら 「音の調整能力」も 必要。
大きい方にも! 小さい方にも!


ピアノの先生方の「2台ピアノ・連弾」を 聴くと、不思議なほど
伴奏が騒がしくて、メロディーが埋もれている。
良くしようと思ったら、年月をかけて 調整能力を磨かないと。

大人になっても 人前で弾いてみること、
先生自身が 自分を教育して 伸ばしていくのは、尊いことです。
伴奏が大きすぎる(2) 2019年3月15日(金)
弱く ダイナミックに 伴奏する方法


伴奏ピアノを 「ひたすら弱くしたら」しょぼくなります。
音量は弱いけれど 力強い伴奏で 独奏者を盛り立てたい。
「弱く弾くより前に」 やることがあると思っています。

・ 本番のピアノふたを「半開」「わずか開ける」
 いろんな考え方があるけど、これを求められることが多い。

伴奏だけ練習する時、あらかじめ やっておくのは
1)音質(弾く動作)を選択…タッチ第一!

2)右手の小指(ソロの音域)の音色を 脇役音色に
 (すごく効果があると 私自身は思ってますが、
  音の高さを示した方が よい人 よい部分も ある)

3)右ペダル(響きを豊かにするペダル)を 的確に
 (ペダル踏みっぱなしで 塗りつぶすのは ×)

合わせてみて(録音・録画でチェック) まだ 伴奏が大きかったら
・ 左ペダル(弱音ペダル)を 多く使う

あらゆる方法で 弱く伴奏…演奏直後に思い浮かぶのは中国の言葉。
「白い猫でも黒い猫でも ネズミを捕る猫が 良い猫だ
 (信念と違ったやり方でも、成果を上げれば よいのだ)」

というのも、、、(続く)
伴奏が大きすぎる(1) 2019年3月9日(土)
寄りそう伴奏


本番で 「特別はりきって」伴奏を弾くと、たいてい大失敗
自分の経験から そう思っています。
フルート、ヴァイオリン、クラリネットなどと 比べると
ピアノは 音が大きい。
私自身の音は 小さい方なのですが、それでも ピアノ伴奏が
うるさく なってしまうことが あります。

「二人分合わせて こういう音楽に聴かせたい」
「この強さで 伴奏パートを弾くと、バランスが よいだろう」と
本能?天の声?を 常に働かせてないと いかんのです。


「練習した通り なんとなく弾く」「ピアノの反応が鈍い、もっと鳴らせよう」
「自分のプレイに 120%集中」
 こういう時が危ない。
伴奏の大きさへの気遣いが、はずれた瞬間!
独奏者・歌手は すご〜く嫌な思いに なるようです。

楽器や独唱の伴奏…(ダイナミックな演奏に聴かせるんですが)
心構え 態度 会話 演奏の鍵は 「寄りそう」です。
テンポ・ルバートの伴奏 2019年3月1日(金)

「緩急のついた」メロディーを 伴奏する時、2種類の方法が あります。

1)伴奏のきざみも 伸び縮み(メロディーの形を感じて 弾く)
大げさな例ですが クライスラー「美しきロスマリン」(You Tube)
8小節まとまりで 「前半たっぷり」「後半速い」の差が
気絶しそうなほど あります。
「たっぷり」と「速く」で、つり合いが取れているのは わかっても
たっぷりから 素早くに 「切り替える」のが 難しい。

2)伴奏は「テンポ・キープ」「定規の目盛り」(小節1拍め 合わせる)
メロディーの 細部と 伴奏が 少々ずれても 気にせず
均等きざみで 進めていく。
 ヘルムート・ドイチュの本 伴奏の芸術(Amazon)に
 メンデルスゾーン「歌の翼に」などを 実例にして
 簡潔的確に 書いてありました。
 (一つ一つ合わせようと 歌を追っかけるのでなく、
  「支え」や「足場」を作って 進んでいく)

実際の曲では、1)と2)を混ぜることが 多いです。
マスネ「タイースの瞑想曲」なら
瞑想曲の前半が流れる オペラ結末部分 You Tube)
 ・小節1拍めは 合わせるけど…2)
 ・小節ふたつ分で メロディーの最小単位!!
 ・8小節〜18小節まとまりで
  緩急の両方あり・待つところもあり…1)
ピアノコンクール審査員2019  2019年2月23日(土)
あと ちょっとで オクターブ(増6和音)
 

高い音と低い音の両方が あとちょっとだけ(半音ずつ)動いたら
オクターブ。 増6度は そんな音程。 居心地が 特別に悪いです。

増6度が 外側にある増6和音もあります。(上の譜例は 増56和音)
ピアノ曲だと「モーツァルトとベートーヴェン」などで
「短調の曲」に 使われます。
         
楽譜の中では、無印。 臨時記号のフラットなど 付きません。
ベートーヴェンの「悲愴ソナタ」「1番のソナタ」で、
生徒さん全員が、必ず うっかり間違えます。

増6和音を 間違えて弾く原因は、「鍵盤の奥に手を置く」
「左手小指だけ 広げる」のが 難しいから。


私自身も最近、ブラームスのラプソディー(119の4)で
いつのまにか、間違えて弾いてました。
増6和音のこと、知識として知っていると 良いです!
ピアノコンクール審査員2019  2019年2月16日(土)
装飾音に 点を付けますか?

記号の装飾音、とりわけトリルの弾き方は、
「正解ひとつだけ」でない場合が かなり多いです。
(楽譜や解説書で 弾き方が違う、規則通りでない 「例外」も 多い、
 弾く人の指に合わせる) というわけで、私の考えは
 を どのように弾いても、得点は 変えません。
 装飾音が 素晴らしく聴こえたら、得点をプラスしますが。


同業者の何人か 口をそろえて言うのが
「生徒の演奏の出来具合に」点を付けるべき。
 先生の決めた装飾音で 得点が上下しちゃったら、意味がない。

ご指導の先生が 装飾音に無関心なので、
オールドファッションのトリル(いまどき そんなことしない)を
聴くことが たまに あります。
きちんと仕上がっていて 素晴らしいのに、トリルだけが 文脈に合ってない。
レベルの高い場所に出ると マイナスになるのでは、と心配になります。
  
1800年のあたりで 記号のトリルの弾き方が変わりました。
 上の音から始める→その音から始める
楽器が チェンバロからピアノに変わったのも、出版譜を使うように 変わったのも
おおざっぱに言えば、同じ1800年あたりです。
最近では 「曲の時代や スタイルに合った 装飾音を弾く」方向に
変わってきました。
You Tube で ご覧いただける演奏を 追加しました。 ショパン:子犬のワルツ
ゴドフスキー:古きウィーン  ドホナーニ:宝石のワルツ
配合を工夫する(バランス感覚) 2019年2月1日(金)

ピアノの先生)自宅ピアノ教室で 小学生を教えていて 問題発生です!
 「楽譜の読み方が身につくよう」 じっくり教えていたら、
 「本の進み方が遅い」と 尋常でないクレームが…


ムトー)「正しい答え」のないクレーム、困っちゃうね。
 あなたの場合、先に進む傾向も 混ぜたら いいかも。
「先に進む」と「じっくり学ぶ」の 配合を工夫!
 ポイントは バランス感覚 だね。

ピアノの先生)先に進む… 新しい課題に出会って 楽しい とか、
 テキストが進んで 上達を感じるのは 大事だとは 思ってるんです。

ムトー)孫のいるようなベテラン先生が 以前 こぼしていたよ。
 ある先生から 生徒を まとめて数人 引き継いだら、全員
 ・大事なことが 何も身に付いてない(何年もレッスン受けているのに)
 ・使ってるテキストと実力が 全然合ってない
 (生徒さんのやる気を持たせながら 課題を超やさしくするのは 大変)


ピアノの先生)私の教え方、こだわり、間違ってなかったんですね。
ムトー)まあね。 特長を生かして仕事を始めても、一回は壁に当たる。
 価値観の違う教え方も 取り入れたり、バランス・配合を工夫するといいね。
ピアノコンクール 審査員2019 2019年1月30日(水)
黒子に徹する


審査員A)小学生が ピアノの足台(アシストペダル)を 自分で付ける…
  軽い機種、重い機種 いろいろあるけど、
  「できることは自分でやる」姿を見てると うれしいね。
審査員B)そう。でも お尻を 客席に向けないように してほしい。
審査員C)足台の置き方で 得点は 変わらないと 思う。

A)ご指導の先生が 足台を付ける時も 多かった けど、
  「あの先生」 印象に 残っているなぁ。

 ・落ち着いて 足台を付けて、しかも 動作が スムーズ
 ・生徒への 話しかけは ほとんどしない
 ・全身ダークな色の服、パンツスタイル


  黒子に徹する というか
B)TPOを わきまえていた。

C)先生が舞台に出てくると、子供の2倍でっかいから 先生だけが 目立っちゃう。
 主役の子供さんを「大きく見せる」には、想像力と経験が 必要かも。
A)コンクールって 「学びの機会」なんだねぇ。
審査員2019 「誰もが通った道」  2019年1月23日(水)
なで肩の カカシ


ピアノを弾く姿勢は「なで肩のカカシ」が 理想と 思っています。

1)背中伸ばす 2)頭立てる(頭高く!) 3)肩下がっている


利点は、タッチが変えやすい、強弱変えやすい、手の移動が正確。
というのも、肩・腕 動かしやすく、動かせる幅が 広いからです。
それから 疲れにくく、楽譜見て弾きやすい、と いいことづくめ。

逆に「猫背・肩 上げて・頭 下向き」…子供が お勉強する姿勢ですが
この姿勢で、肩の後ろを緊張させたまま、ピアノを弾くと
 ・下向きに たたいた 1種類の音色だけ
 ・強い音は さらに りきんで 弾く
 ・複数の音を調節して 「立体や面」を 作ることができない
 ・頭が支えられず 一音ずつ せわしなく前後に動く

姿勢を考えずに 弾いている子供さん 多いです。
(私自身は 20歳代後半で 姿勢の欠点を 修正しました)

大人の専門家(日本人女性)による、良くない演奏を、You Tube で見ました。
 ・姿勢が原因で 音色変化と強弱が つけられない
 ・頭が とにかく動きすぎ。  見ていて 訳が わからなくなる
がんばっている人が こういう演奏をしていると、残念ですね。
小学生のコンクールで 時々弾かれる曲の模範演奏でした。
最高のコーチは 教えない 2019年1月12日(土)

「答え」を教えこむ ・ 「上から力づくで」練習させる ・ 全員に 同じ教え方をする
こんな風に ピアノが教えられれば 効率的。
でも、先生が楽しているレッスンって、どこか ひっかかる。
うまく教えた感じが しません。

最近 見つけた本 吉井理人 最高のコーチは、教えない。(Amazon)
英語の書名は、Don't Teach, But Lead
プロ野球投手コーチだった吉井さんの「ルールと実践例」です。

 ・コーチの仕事は 「考えさせる」こと
 ・対話で、「目標、問題解決」に 目を向けさせる
 ・「習熟度、性分」に合わせて 導き方を変える


この本の内容と 違う考えの部分も あるけれど、
長年 引っかかっていたことが、スルッと 解けました。
ああ、なるほど! です。
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