夢藤哲彦の日々の活動から 驚いたこと発見したことを書いて いきます
2023年4月 トップ ページ

ひとり芝居と会話劇 2023年3月21日(火)

モーツァルト ピアノ四重奏曲 ト短調 K478
地味だけど 引き締まった曲、
ピアノ1人と弦楽器3人で演奏します。
なじみの薄い曲、YouTubeで 聴きました。

シュナーベル プロ・アルテ弦楽四重奏団
最初に聴いたのは 尊敬するシュナーベル。
聴いてビックリ、ふに落ちない!
シュナーベルこだわりの「緩急」を
つけるようで つけないようで…
タイミングの方針が 定まってない合奏。

カーゾン アマデウス弦楽四重奏団
シンプルで引き締まった 見事な合奏。

クリーン アマデウス弦楽四重奏団
ピアノも弦も モーツァルト語を話している。
モーツァルト作品の空気を連想させる。
カーゾンやクリーンが 私の好みです。

そういえば ドヴォルザーク ピアノ五重奏曲で
コテコテな緩急つけた 若いピアニストが
弦楽器リーダーに「シンプルに弾いて」
たしなめられてるのを 昔 テレビで見ました。

たとえるなら ソロ演奏は ひとり芝居、
でも 合奏は 会話劇。
会話が成り立つように しゃべらなきゃ
といったところでしょうか。
カプースチン譜読み 2023年3月4日(土)

カプースチンのピアノ曲は ジャズ風。
上手に聴こえるので 流行しています。
でも 生徒さんが よくやってくる譜読みでは
何年かけても 弾けるようになりません。
問題点は
・右手だけで考える
 (左手低音と和音、眼中にない)
・リズム打ちしない(リズムとれない)
・アクセントが 拍子に なってしまう
(アクセントやメロディーと 拍子は 別物)


トッカティーナ 作品40の3 YouTube
序奏の譜読み、ポイントは 和音とリズム!

観察と組み立て
1)一番低い音が 目印、はじめに読む音!
2)両手で和音できる…は 和音の第7音
 左手は 厳格な土台、右手は 色彩・戯れ

3)ももを両手でたたいて リズム打ち準備練習



4)序奏7小節を リズム打ち、パターン変化
比較
5)似ていて迷う「分かれ道」対策〇〇
音符を手で覚える 2023年3月4日(土)

曲を覚える時 音符を「手で覚える」のは
すすめません。
手で覚えたら すぐに忘れるし
動揺したら 穴が開きやすい。
スラスラ弾けても 記憶漏れの空白多くて
当てにならない。

ドレミでも覚えますが それよりも
・弾く前の譜読みに 時間をかけます
・音符を「言葉に直して」記憶
・各音の位置 音どうしの関係 つかみます


楽譜を観察して…
1)左手が先…低音が目印
 (コードネーム書く)
2)調と終止形を見つける
3)右手メロディーの非和声音 見つける
 (倚音 経過音 逸音)


・最初は 短く 区切る
・空き時間に 頭の中で曲を再現
 (演奏時間の何倍も かかりますが)
プロコフィエフ 前奏曲 2023年2月16日(木)

プロコフィエフの前奏曲 作品12の7
中間部分も プロコフィエフらしいです。
(譜例の強弱は「作曲家が編集した楽譜」に
 書かれたもの。
 メロディーと伴奏の差をつける)
機械が動くようなリズムで 思い浮かぶのは
ピアノ協奏曲 第3番 第2楽章途中 YouTube

手を横にすべらせる グリッサンド

手袋をしてグリッサンド練習
 軍手OK、素手で弾くのは 通す時だけ
は この曲限定の方法)
 
・2指3指くっつけて補強 ぐらぐらしない
・指 ねかせて
・3指 つめを鍵盤の角に当てる
・同じ角度で、同じ浅さで 移動!
肩ひじ 微妙に開いていく/手首曲げ方変わる
・グリッサンド最後の音
弱い時飛行機離陸強くする時深く
 
この曲では 最後の音を弾き直す方法しない

コンクール講評は 時間がなくて
充分に書けなかったけど 思い出深い曲。
プロコフィエフ 前奏曲 2023年2月9日(木)

プロコフィエフの前奏曲 作品12の7
 YouTube ソフロニツキー ギレリス
この曲を 初めて聴いたのは 1970年代後半。
ディーナ・ヨッフェさん演奏は 鮮烈でした。
練習曲風の音形でも ピアノ曲として磨くと
素敵な演奏になると 思います。

1.右手は 繊細に、いつも ピアニッシモ
 右手5指ぶつけると左手メロディーの邪魔
2.左手が メロディー
 左手で メロディーと伴奏 弾き分ける
3.左手指番号 見つけにくい
 広がる和音の直前に 1指は おすすめ



 
ディーナ・ヨッフェさんを YouTubeで見たら
当時の雰囲気を 少しだけ 思い出しました。
オーバーアクションは すすめませんが…
・生演奏が 息をのむほど 魅力的
 ショパン 夜想曲18番 スケルツォ4番
・プロコフィエフの はねる音が 表情豊か
 ロミオとジュリエットより 情景 仮面
サラバンドにのせて
2023年1月17日(火)
バロック組曲に入っている サラバンドは
サラバンドのリズム
の上に音をのせて 譜読み/練習します。

バッハ フランス組曲 第5番 サラバンド

ゆっくり 3拍子の第2楽章などで困ったら
サラバンドのリズムの上に 音をのせると
拍子やメロディーが 取りやすくなる!

ヴァイオリンソナタ練習中に気づきました。

ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ作品24
「春」第2楽章

気をつけるのは
1)は 命の鼓動
 腹の底から湧き出てくるのを感じて
2)「長さ2小節分の枠」に 音をのせる
 約10秒のゆっくり音楽を 秩序立てる
3)頭を立てて 胸を広げる
 宇宙の彼方まで 広がっていくつもり
4)曲に合わせて パターンを変える


バッハ 平均律2巻14 前奏曲

サラバンドに 無理やり こじつけるのでなく
その曲固有のタイミングをつかむのが 目的。
長い音、長い拍をつかむのに 役立ちます。



ピアノソナタの第2楽章で探してみると
モーツァルト K330、K545、K576 など
ベートーヴェン op.7、テンペスト など

モーツァルト K576 第2楽章

ベートーヴェン op.109 第3楽章
ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第4番 第5番の
記事「オーケストラが かやの外」は
こちらに 移しました
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