審査員の考える「王道の練習」
大きい音はいいことだ  ちぢこまる  頭を上げて  キレッキレのダンス

いつやるの?両手のバランス  ワルツの2拍メロディー

審査員の感じていること 2016(腕が棒 3拍子 トリル アーティキュレーション
音楽とテクニック 指先しっかりさせる もっとバッハを))
審査員の話していること 2017(筋肉自慢 チーンベル 規定違反) 
 大きい音は いいことだ?

小学生のピアノコンクールで、「見栄えがいいから」大きな音で弾く生徒さん
とっても 多いです。

全身硬直させて「ギャッ」とか、殴るように 突き刺して「ガシン」…
すごく気になっているので、自分の考えを書いてみます。

1)ピアノ演奏は 「リラックスした構え」が 出発点!
 背中伸ばして→頭立てる→肩 ひじ 手首 ぶら〜んと垂れている→
 指先の形あり
(たとえると ボールペンを 指先で持っている状態)

 リラックスした構え→弾く時に筋肉運動→弾いた瞬間リラックス

体を速く動かす、多彩なタッチ(動作の差)を使うには、「リラックス」が 鍵。

2)歌わせる音は 指紋が残るように 指の腹をあてる→
 スピードゆっくりめ→押さえ下げる (ひじリラックス)


逆に、腕づくで、スピード速く、突き刺すと 「打撃の音色」になります。
子供さんに強い音を求めると、必ずぶっ叩く。
そこをなんとかするのが 先生の役目。

3)ポイントに 当てる
鍵盤の中のポイントに当たれば、思い通りに飛んで、広がっていく。
(止まっているボールを 「飛ばす」のと 同じ)

子供は 大人の半分サイズ。 音の大きさは ほどほどで OK。
(鍵盤の底まで 押さえてくれたら 十分)

無理して大きな音のピアノ演奏…審査員は 高評価ではなく、一歩引いて聴いています。
心配も してます。「腕の中身や手首を痛めないでほしいなぁ」
キレッキレの ダンス

キレッキレのダンス、テレビで 時々見かけますが、
「動き激しく 切れ味鋭い だけ」だと、ピンと こないですね。
面白く感じない、この違和感、う〜ん・・・

「ダンスなら、昔の映画スター アステアの踊りを 見てれば 幸せ」
と 感じる私は、センスの 古いオッサンなのでしょう。
でも、切れ味 プラスα の魅力、楽しそうな顔、意表を突く設定
踊りのストーリー性で 楽しい気持ちに なるんです。
たとえば、帽子掛けと踊る場面(You Tube)

ところで ピアノでも 間違えない切れ味鋭い が、一番大事!
コンクールでも、この2点で ひとまず 評価が 決まります。
といっても、切れ味鋭い は、演奏に必要なことの ごく一部分!
次のようなことも 大切だと 思いませんか?
 ・音に 「色」「キャラクター」が ついている
 ・曲の世界に ひたらせてくれる
 ・お客さんに 「どのように」聴いてもらうか、考えて 磨いてある
ちぢこまる

ピアノの先生を教えていて、共通する癖を 発見しました。それは、

「弱い音を出そう」とすると 「ちぢこまる」
・ 背中を曲げて 頭を下げて(小手先だけの弾き方)
・ 指先 ゆるんでいる(腰砕けの音)

歌わせる曲の 大切なメロディーで ちぢこまるので、とても しょぼくなります。

「弱い音でもメロディー」「静かな曲で大事な音」 どう弾くのでしょうか?
1.背中伸ばす 2.頭上げる 3.ひじリラックス
4.フォルテの弾ける指先(筋肉を使う)
5.指の はらで ストン とか ヌッ(ゆっくりスピードで 鍵盤下げる)


「背中伸ばして!」と 言うだけで、その場では 劇的に 変わります。
でも、長年の癖を変えるのは、難しいことです。
実るほど 頭が上がる ピアノかな

「前かがみの姿勢・下向きの顔で」 ピアノを弾いて 利点は なにもない
自分の経験から そう感じています。
私の場合 20代後半から 上半身を上げるように しています。

「垂直に座って、背中を引っ張って(猫背の逆)、顔を上げて」
弾いた場合の長所は

1)お腹の前に 手を持ってきた時に、肘が ぶつからず 弾きやすい
2)鍵盤の位置が 冷静に わかるので、手の移動が正確
3)全体像が より客観的に聴ける
4)「垂直に座る←→少し前かがみ」で 体を使った音の幅が 広くなる
5)初見演奏が可能、楽譜を見る伴奏が可能(前かがみでは 無理)


ところで… 私が崇拝する名ピアニストで、顔が床を見ちゃってる人
ふたりほど いますが、どうしてなんでしょうか?
いつやるの? 両手のバランス

30年近く前、学生のピアノ試験を 生まれて初めて採点した時、
死にそうなほど 驚きました。
メロディーと伴奏のバランスを 取ってない人ばかり。
「難しい曲を 弾き散らかすだけ」という美学には 共感できなかったです。
右手と左手で 強さのバランスを取る ことは、小学生時代にバロック初歩曲で
学んでいるはずなのに…

最近、小中学生のピアノコンクールで バロック初歩曲を聴かせて頂きました。
残念なことに、「両手のバランス」眼中にない人、多かったです。
子供さんは 骨格が きゃしゃなので、無理しなくていいけど、
できる範囲で 音質・強さの調節に 手を付け始めてほしい と 思っています。
動作を変える が キーワード。

恥ずかしいことに 子供時代の私も 両手のバランス・動作の差なんて
考えてませんでした。 長年の経験から わかったのは…
 大きい音と小さい音、両方向に・新規開発する必要あり
 それは 指練習の音や動作とは 別物



「両手のバランスが 存在しない」 ピアノの先生を 教えたこと あります。
音質は もちろん、強さの変化が 完全皆無。
その先生、「モーツァルトは 簡単だから たいしたことない!
私に ふさわしいのは ラフマニノフの難しい曲」と 言い張るのですが
ソナチネアルバムに入っている モーツァルトのソナタで
伴奏の細かい音が でっかくて 邪魔。
平行線のまま 漂流するレッスンに なってしまいました。

考えてみました… 実力=質×積み重ね
ワルツの 2拍メロディー

3拍子のワルツに「2拍ずつのメロディー」
ピアノの生徒さん、ピアノの先生で うまく弾ける人に
出会ったことが ありません。
ソロ曲なら チャイコフスキーのワルツ、ギロックのワルツ。
ヴァイオリン伴奏なら、チャイコフスキーやクライスラー。

1) ワルツ&2拍メロディー 両立させる訓練
クライスラーの「愛の悲しみ」クライスラーのヴァイオリン演奏(You Tube)
クライスラーのピアノ伴奏(You Tube)

ワルツのリズム(6拍分)で ひざをたたきながら、メロディーを口ずさむ

2) 2拍メロディーの「途中」で、小節あたまを ジャンプ!
ギロックの「スターライト・ワルツ」を 優秀なピアノの先生に弾いてもらって
いろいろ実験してみたところ、努力を重ねても 手が上がりません!
ひたすら下向きに 弾くばかりです。
小節あたまでジャンプは、有名な 「美しく青きドナウ」 にも あります!
(You Tube 3分28秒〜 この部分、指揮者によって表現が違ってました)

選び抜いた模範例を聴きながら(一緒に弾きながら)
音楽を感じて 手のひらを上に舞い上げてみる
と いいかも。

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