サン=サーンス 動物の謝肉祭 演奏法
オーケストラと合わせる基本テクニック

連弾編曲・2台ピアノ編曲で 弾く時
1.オーケストラのテンポで 弾く
第11曲 ピアニストには、弦楽器全員の和音と「共演する」場所が、たくさんある。

弦楽器と合わせる時、オーケストラのテンポ感に切り替える

弦楽器全員で 音を 一緒に出す場合、全員の気合いを 集めて … 「ブァ・ワン
ピアノ弾きが譜読みをする時の、「1・2・3・4…」 と 直線のように通過する
進み方ではない。 この部分では、オーケストラの 「マ」 に 切り替えないと、
ひとりだけ先に音を出してしまう!!
発音の瞬間よりも、合奏した音の厚みと 一緒に弾く

            動物の謝肉祭 オーケストラ配置

 指揮者を視野に入れて、ヴィオラや第2ヴァイオリンの最前列奏者の動きを
ながめつつ、息を吐きながら弾く。
なぜ、コンサートマスターや第1ヴァイオリンを見ないか?
配置図を見ると、ピアニストの後ろに座っているのがわかる。
弦楽器奏者の弓だけ見つめたり、音が出るまでじっと見ていると遅れるから、
「一緒に弾く感じ」。

 「待ちきれないけど、見て一致させる」場所
  ・ グリーグ第1楽章の冒頭(弦ピチカート)
  ・ ラフマニノフ第2番第3楽章 後半 カデンツァ後
  (ラフマニノフでは、ティンパニ奏者がバチを下げるのが、かろうじて見えるくらい)

第11曲 ピアニスト を 「下手に弾く」 例
C 腕をこわばらせてダダダダと弾く  Des 黒鍵多いので、たじろいで
D 弾きやすいので調子に乗って少しテンポ上げて  Es 焦って
Des も Es も ハ長調の指番号で、練習しないで弾くと、結構下手に弾ける!

2.オーケストラは途中でテンポを変えられない
 オーケストラは、小節の途中などでテンポを変えられない。特に、速くするのは無理。
多人数の集まりであるので、同じ速さで進む、という暗黙の了解のうえに成り立っている。
だんだん速くするはずなのにうまくいかない場合、指揮とオーケストラに頼んで練習する。
 (これくらい速くする、というのを全員が確認できるまで、手間がかかるので面倒。
  ひたすら猪突猛進するピアニストの方が、落ち着いて弾けばOK。)

ピアノが仕切っている部分は、数メートル離れている奏者がピッタリ一緒に弾けるように、
拍子のツボを明瞭に弾く。
 譜例(「動物の謝肉祭」のピアニスト後半)は、だんだん速くしたい場所。
 ピアノだけの小節で、次の1拍目に向けて速くしていき、
 弦楽器の入ってくる小節は、その小節の1拍目から 同じ速さで弾く。

 サン=サーンス 動物の謝肉祭 ピアニスト

3.「動物の謝肉祭」 ほかの曲で オーケストラと 合わせる 演奏法
音量 序奏 トレモロは 弦の背景と 心得て cresc.
     右手5指響き美しく   右手5指は対旋律  白鳥 右手は背景

目で確かめて ろば 終わり  終曲 終わり 「はずせない」
          前の小節を弾きながら、次の小節の鍵盤を見て「ねらい」をつける。

鶴の一声 指づかいを変えれば、表現がきまる。

  サン=サーンス 動物の謝肉祭 ニワトリ

  サン=サーンス 動物の謝肉祭 ろば

メトロノームの活用 ろば、水族館、終曲 ピアニスト二人で テンポの数字を 決めておく。

4.その他
カンガルーのコツ 弾く瞬間の手の高さは、鍵盤に触れている時の高さで。
 和音を弾きながら上がって次の位置に半円移動。(上から鍵盤に飛び込むと「はずれる」)

白鳥のペダルは少なめ
 「底まで踏んで・小節全部踏みっぱなし」だと、共演者は拍子がわかりづらい。
 1割足がのっている程度で、こまかく振動させる(1拍ずつ踏み変える)やり方も練習。
 白鳥は初顔合わせの練習前に、テンポ2種類(しっとりと先に進む)で準備しておく。
 (2009.7.12.)
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