チゴイネルワイゼンの ピアノ伴奏のコツを 書いています
サラサーテ:チゴイネルワイゼン
佐藤陽子 夢藤哲彦 有松絞りの笹加・竹田嘉兵衛商店
1.チゴイネルワイゼン前半 … ピアノ伴奏の「合わせるテクニック」を いろいろ使う
1-4
2-4小節のヴァイオリンのフレージングを生かすイメージで前奏を弾く
トレモロは激しい雰囲気を十分に出すが、音量はコントロール
(大きくてもメゾフォルテまで ペダルは「底まで踏みっぱなし」でなく、小刻みに振動)

4小節目のパッセージ弾き始めの前に音を切る。
・「ハサミでちょん切る」とびっくりするので、「姿を消す、主役を退く」ような感じ。
・だらしなく伸ばしているため、独奏と重なり、不鮮明になるのは良くない。
・パッセージ第1音をお客さんに味わってもらう。 相手に「花を持たせる」センス。
13-44 とりとめないようで、実は、8小節ずつの「文」ができているようなまとまり
17や33などは、4小節分の前半を受け継いだ後半である

14,22
35,43
ヴァイオリンが音を伸ばしている場合の中間の音
伴奏のあとうちをさっさと弾いておく。
バイオリンにルバートやニュアンスの「おいしい」所をまかせる
大体真ん中をみつくろって弾く
15,23 弱い音でも持ち上げ続ける雰囲気でアドリブを支える
(鍵盤から手を離したり、ごそごそ動いたりしない)
19,27 半音階の最後のミ♭で次の音を弾き始める
聴いて合わせると遅れる場合、1音手前から弾き始めることだってある
勢いのついた音階のあとにつかうテクニックで重要
34,40にも使う
33-34
41-42
相手の雰囲気を読んで同じ呼吸で弾く、または、相手になりきって弾く
(同時に聴こえて欲しいけれど、伴奏が先に出ても、あからさまに遅れても、しらける)
64 合いの手は、先に 進める
合いの手の小節に入ってから、前後に関係なくイチ、ニ、と数えると、お客さんは帰りたくなる
67 息を吐きながら無意識で弾く(タイミングを合わせようという意志を捨てる)

2.Un poco più lento … フレーズの3小節目は通り過ぎて
 ピアニストのシュナーベルは、「フレーズの3小節目を軽く通り過ぎる」
ルールについて話している。
(モーツァルトのトルコ行進曲で、各小節の重量が、 重 重重)
(夢藤は、重 重 軽 中 でも良いように思う)
(コンラッド・ウォルフ著「シュナーベル ピアノ奏法と解釈」音楽之友社)

この部分も、3小節目、フレーズの 「へそ」部分の キャラクターを
ぜひとも変える。
1〜2小節目を一杯に歌い、3〜4小節目を哀感で引き継ぐイメージで支える。
3.Un poco più lento … リズムに 慣れる
 このリズムに なじめない場合、
・ ハンガリーの民族音楽CD (「マジャール族のうた」など 庶民に 昔から伝わる歌)を聴く。
・ バルトークのピアノ曲 「子供のために」 (例えば31番、18番)を 聴いたり、弾いてみる。
4.Allegro molto vivace … 運び、力関係を つくる
 フレーズの長さが不ぞろいだが、4+4小節、2+4小節、
138〜145のように拡大して8小節 と、まとまりの力関係を つくって。
ヴァイオリンのピチカート、フラジオレット、弓の都合でタイミングを詰められない場所は
マを つくって 弾く。
 終わりから11小節目(終わりから5小節目の頭でも少し)
伴奏者は 息を吸って呼吸を整えると、最終和音に余裕ができる。 (2009.7.12.)
ジプシースタイル・参考音源  伴奏者の仕事部屋・目次  夢藤哲彦 ホームページ
Copyright(c) 2009 Tetsuhiko Muto All Rights Reserved.