モーツァルト ピアノ協奏曲第9番KV271 ジュノーム
練習は「急がば回れ!」
僕の曲を なめてもらっちゃあ 困るんだなあ
1.「ジュノーム」は 油断できない 怖い曲
楽想の順番・高さが 楽章の前半後半で違う。
うろ覚えで弾くと探したり止まったりの危険…
黒鍵多いので、かなり弾きにくい。
「モーツァルトだから子供向き」「音少ないから 小学生でも弾ける」
という先入観は「ジュノーム」に通じない。
大人の知恵と高度なテクニック駆使する ピアノ協奏曲。
2.はじめに指番号決める 最初一か月で暗譜
1.(楽譜に目を通したら)指番号を考え、装飾も大体の線を決める。
2.(一週間後)楽章前半・後半を比べ、似ている部分の「違い」見つける。
「部分始め」と「数小節前」で「違い・分かれ道」思い浮かべる癖つける。
3.「弾かないで ゆっくり思い浮かべる」「ゆっくり弾いてみる」
思い浮かべるのは・両手分の階名・指と手の動き・似ている所の「違い」
4.電車で思い浮かべ、空白部分帰宅後確認。
ゆっくり思い浮かべ、ゆっくり弾くのに1か月…ようやくおぼえられた。
3.参考音源で感性を磨く
モーツァルトのオペラから 同じテンポ感の曲選ぶ
毎日聴いたり、一緒に弾いたり、歌ったり…とても役立つ。

ピアノ協奏曲 第9番「ジュノーム」参考曲
第1楽章 4拍子±136
イドメネオ序曲 オケ厚み フォルテピアノ対比
後宮11番Martern aller Arten 典型的な4拍子アレグロ

第2楽章 3拍子41
同じテンポ感の曲は見つけられなかった。
後宮と魔笛の哀感あふれるソプラノアリア…旋律・和声感。

第3楽章2拍子144 3拍子74
後宮序曲 プレストの進み方
ドン・ジョヴァンニ「カタログの歌」後半
ドン・ジョヴァンニ第1幕フィナーレ メヌエットあり
カタログの歌 影絵
参考音源の作り方
1.ピアノ協奏曲の拍子・テンポをメモ。
2.モーツァルトオペラCD 各曲冒頭出して、テンポ・性格似ている曲探す。
楽譜借りたり、オペラ紹介、名曲テーマ事典コピー使えば、作業が楽。
調べるのは「後宮からの逃走」 「フィガロの結婚」 「ドン・ジョヴァンニ」
「コシ・ファン・トゥッテ」 「魔笛」。
今までの経験…「後宮」予想外に役立ち、「フィガロの結婚」参考曲少ない。
3.音声パソコンに入れる。楽章順に i Pod、ウォークマン、CD-Rに入れる。
通学・食事・お風呂…「聴きやすい分量(例えば50分)」にするのがコツ!  
4.ある程度 仕上がったら
オーケストラのスコアで練習

・オーケストラとの「からみ」おぼえる…ゆくゆくは全体像つかむ。
・オーケストラが入る前の1〜2小節、安定したテンポで(よろめかない)
・同じ速さをキープ(フレーズを渡す時にritしない)
・弦楽器 弓の弾み 弓の返し ホルンのテヌートの「マ」を
調節できるように(ピアノっぽく、せかせか弾かない)
ミニチュア・スコアは、こんな使い方も出来て便利
「仕上げの練習」は 日替わりメニュー
ピアノ協奏曲には 幅広い練習必要。
例えば1.技術的練習→2.フレージング・表現の練習→
3.オケとのからみ・CDと合わせて弾く・本番の服で弾く・録音反省
もちろん「弾きにくい部分」「暗譜の難所」「待ち方の練習」毎日練習
5.オーケストラと合わせてみて
オーケストラと会話

メトロノーム的に突き進むと 音が重なってしまう。
・オーケストラのフレーズを受けてピアノで答える
(第1楽章冒頭や140-141など)
・キャラクター変わる…マをはさむ
(第1楽章110-111など)
「無意味にギラギラ」を「雰囲気高める音色に(弱音ペダル使用)」
・第1楽章56美しく聴かせるトリル
第2楽章16弱音器をつけた弦楽器と合奏
オケに負けるな、ピアノの単旋律
・第1楽章255右だけくっきり、第2楽章34-35主役の表現 33mp
その他
・第1楽章 テキパキ2拍70で準備を リラックスした2拍67へ。
前日・当日・本番で 少しずつ遅くしたが難しかった。
・第2楽章108〜109、半音階ソまで弾き
細かい音2つ離して オーケストラと一緒にラ♭を弾く。
・第3楽章 ある楽器出そこねて「あれっ」と思った瞬間
自分の指が注意散漫…浮足立つ。
(こういう時に限って 最も弾きにくい部分「直前」)
瞬時に 一音一音ずつ考える方式へ切り替え。
事なきを得た。遠回りした練習のおかげ…
撮影 宍戸量一 先生 コントラバス田中寿代さんも演奏されました
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