オーケストラと共演する際の 演奏法や ヒントを 書いています
グリーグ ピアノ協奏曲 演奏法 探検記

1.メゾ・フォルテの 誘惑
イタリア・オペラで、「この指揮者は メゾ・フォルテ男」と 言うことが あるそうで…
その意味は、
楽譜 見て、オーケストラ 見て、歌手 見て、せわしなく やっているだけ。
出てくる音が、強くもなく 弱くもなく、「絵にかいたような一本調子」。


ピアノ協奏曲でも 同じことが、 必ず 起きてしまう。
オーケストラに 負けたくない と、とにかく 全部 強く 弾いてしまいがち。
ショパンの第1番第3楽章を オーケストラと初めて リハーサルした時が そうだった。

書道家が 2メートルの筆で 大きい字を 書くとしたら…
遠くから見て 良い作品に なるよう、メリハリ 計算して 書くはず。
グリーグのピアノ協奏曲でも、「強さ」と 「キャラクター」 を 付ける!

2.お客さんが 味わえる演出
・第1楽章 カデンツァ 177、179、181、182、183小節始めのキャラクターを決める。
 体の使い方や 強さを どう変えていくか、見つける。
 弱音ペダルが 177〜180に 使える。 低音ミ + 和音の味を 加える。
・第1楽章の 第2主題 以後や、展開部も、オーケストラから メロディーを 受け継いだり、
 盛り上げたり する。
3.打ち合わせる・冷静に弾く・目でねらいをつける 「 場所 」
・第3楽章の音階 8、37、264は、「3拍分」で 入るように 練習しておく。
 ( Henle版 … フェルマータ なし、Dover版スコア … フェルマータ あり。
 なお、Henle版の 指番号は、見事に 素晴らしい )
 第3楽章107、折り返しを 左手4指で 取って、「2拍分」で 入る。
第2主題が 聴こえてくるような 雰囲気の写真…… こういう 有名曲だと、オーケストラは 慣れていて、合わせて くれる。

・第3楽章 353〜 あわてて 弾いてしまいがち。
テンポ 決めて、呼吸 整えて。
 第1楽章、第3楽章の 終わりの和音 オーケストラに 合わせる。
 我慢して待つ。

・はずせない音は、前の音を 弾きながら、「次は この鍵盤」と、
 目で ねらいを付けておく。
 例えば、第3楽章 433〜手は 高音、目は 低音
4.感受性 豊かに
グリーグの ピアノ協奏曲 第3楽章を 弾いていると、アンデルセン童話 第1巻
「野の白鳥」の ように、奇跡が 目の前で 起きたかのような 感激を、私は感じる。
 ( 2015. 4. 12. )
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